Mats & Morgan





Mats & Morgan

Trends and Other Diseases ('96)Mats Öberg(key)とMorgan Ågren(ds、b)によるバンドの1st。Morganの弟Jimmy Ågren(g、b)、デス・メタル・バンドMeshuggahのFredrik Thordendal(g、b)に現在Glenn Hughesのパートナーとして活躍しているJJ Marsh(banjo)、Johan Granstrom(b Glory等セッション多数)、Ulf Akerhielm(b John Tchicai等とのセッション多数)、チューバ奏者として有名なPer Ake Holmlander(kimbassuというチューバの一種という楽器を演奏)、KroumataのメンバーでもあるRoger Bergstrom(perc)、Per Sjoberg(tuba Svante Henryson等とセッション多数)、Cabazz時代から交友のあるJonas Knutsson(saw)、Gunnar Persson(bassoon)、Fredrik Sohngen(oboe)と言った管やDerek Huntsman、Dilbahar等のvo陣とゲスト陣を多数配したアルバム。いきなりザクザクと切刻むリフに耽美な女性ヴォーカルで始まる(遠くでデスヴォイスの雄叫びが…)のに驚かされるものの、変態的なリズムにキャッチーなヴォーカルメロディーが乗り、その歌詞で中指を相手の顔面に突付ける様はなるほど、正しくZappa的だ。崩壊、分裂寸前のアンサンブルのバランス感覚は怖いぐらいにクセになる。それにしてもMorgan Ågrenの余韻を残すドラム。スナップが凄いんだろうな…。
The Music or the Money... ('97)Disc MatsとDisc Morganに分けられた2枚組。二人のキャラクターを全面的に前に押し出した形という事だろうか。今回はMats&Morganの他にJimmy Ågren(g)、Tommy Thordsson(b)、Eric Carlsson(key)、Patrick Ogren(cello、b)というバンドを率いて、そこにゲストが絡むという形。Jonas Lindgren(violin)、Gunnar Persson(bassoon)、Fredrik Sohngen(oboe)、Jannis Eliasson(g)、Simon Steensland(anklungインドネシアの竹製打楽器、farfisa)、Jan Hellman(stick Confident Music主催者)、Sten Sandell(vo)という多くのゲストを迎えている。大雑把に(いや、別にシャレじゃなくて)分けて、やはりDisc Matsはボーカル曲を多用したメロディー主体、Disc Morganはリズム主体という感じはするのだが、こういう風に分けられた事で、そういう印象を持たされた感もなきにしもあらず。まずはオープニングチューンの"If I Only Had a Clavinet"で驚かされる。「スピーディー」なロックチューン。聞きようによってはハードロック。聞きようによってはポップロック。聞きようによってはプログレ。つまり滅茶苦茶格好良いこと!この上ない。続く"Coco"はメロトロン風キーボードが入る牧歌的なナンバー。そして、最後には3部作からなる"Baader Puff"。ある種Mats&Morganの全てを乗っけてしまった驚異的なナンバー。そしてDisc Morgan。Morgan「あんた、一体どれだけ叩けば気が済むんだ???」Ågren全開ナンバーが揃う。オープニングの"Watch Me Pleasure"は逆回転テープか早回ししたテープの上にドラムを乗っけたように聞こえる。リズムは全て変テコ。何なんだ、この人?ジャケットは「真珠の耳飾りの少女」で有名なヤン・フェルメール(音楽ネタが実は多い)の「真珠を量る女」。
Mats/Morgan Band "Thanks for Flying with Us" ('05)アーカイブ作品を除くと、バンド名義で発表されたスタジオ盤3枚目。米国のプログレ・レーベルCuneiformから。まずはパイロットスーツに身を包むメンバーにMats Öbergが操縦桿を握るジャケットに目が点になる。Mats&Morganに、Jimmy Ågren(g、b)、Robert Elovsson(key、clarinet、vo)、Tommy Tordsson(b)という布陣を中心に女性ボーカルやJohan Soderkvist(klaviharp)やMalin My Nilsson(violin)、Ismet Demirhan(zurna)が参加。一聴すると、聴きやすくメロディアスなジャズロックを展開する。女性スキャットを挿入した"Sinus"や高速UKみたいな壮大なタイトル曲、哀愁漂う"Adat Dropouts I Love You"、ヤバ過ぎる機内アナウンスを入れた"Not Us"をオープニングのような形で"JF's Tati-Car"へと畳み掛ける前半からも判るように、今までに聴かれたハードでコアな側面を取り払い、音的にはアクセスしやすい世界観を提示してはいる。が、そこはMats&Morgan。相変わらずの変態プレイぶりは実際には衰えることなく、健在。ボーナストラックに98年、02年、05年のライブ音源が計4曲収められている。


Mats Öberg

Mats Öberg & G.U.B.B. Valling & Fotogen [Gruel & Kerosene] ('98)95年11月、Gavleborgs Youth Big Band(15才-22才までの21人によるビッグバンド)のバンドリーダーであるMargareta Norbergから連絡を受け97年に行われる夏のコンサートのためにソロイストとして参加を打診される。そして、このビッグバンドのために曲を作ることになり、その結果が今作である。Mats Öbergはピアノ、シンセ、ハーモニカ、ヴォーカルを担当。Mats Öbergらしいキャッチーで優しいメロディーに包まれた作品である。愛らしくも、ヒョウキンな部分も相変わらず。MatsのプレイするハーモニカはどこかStevie Wonderを思い起こさせるのは偶然か?Beach Boysの"God Only Knows"を含む全9曲。インナーの写真を見ると、G.U.B.B.の構成はトロンボーン5名、サックス6名、トランペット5名、ウッドベース、エレクトリックシタールのような弦楽器、パーカッション2名、キーボードという構成のようだ。正式名称はGavleborgs Ungdoms Big Band。Ungdomsというのが、きっとYouthという意味なのでしょう(多分)。


Morgan Ågren

Morgan Ågren Henry Kaiser Trey Gunn "Invisible Rays"('11)Morgan Ågren(ds)、Henry Kaiser(g)、Trey Gunn(touch guitar, b)の3人は11年3月スウェーデンのプログレッシブ・ロック・バンドIsildurs Baneが主催するIB Expo(ワークショップや講義やライブを行うイベント)で初めて出会う。このイベントの最終日3月18日に3人は午後のセッションの前に時間がありHenry Kaiser主導で即興演奏を2時間レコーディングする事になる。フリー/即興界で名を馳せるHenry Kaiser、どっしりとしたドラムを聴かせるMorgan Ågren、King Crimson出身らしい肌理の細かいプレイを披露するTrey Gunn。長尺曲の冒頭のタイトル・トラック"Invisible Rays"と最後の"An Unusually Nice Hotel"では骨格はしっかりと持たせつつ即興演奏を中間部にたっぷりと収めた内容となっている。テンションの高い"The Magic Ring of Invisibility"、アコースティック・ギターが効果的な"The Secret Handshake with Danger"、怪しい雰囲気を纏った"The Last Guru"など聴きどころは多い。全体的にロック色の強いメタリックでヘヴィな内容。

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