A Sympho World of the Flower Kings





Sympho

The Bollenberg Experience
"If Only Stone could Speak a Musical Journey through Myths and Legends of Medieval Brugge" ('02)
John 'Bo Bo' Bollenbergというジャーナリスト(ネット上にレビューページあり)が作曲、voを取るソロプロジェクトに多数ゲストを招きMuseaから発売された。タイトルにあるように水の都ブルージュ(ベルギー)をモチーフにした作品集。ゲストはRick Wakeman(key Yes)、Jordan Rudess(key Dream Theater)、Par Lindh(key、ds Par Lindh Project)、Roine Stolt(g)、Bjorn Johansson(g、synth)、William Kopecky(b Kopecky)、Heather Findlay(vo Mostly Autumn)、Bryan Josh(g Mostly Autumn)、Bernard Dewulf(violin)等が参加。作曲は殆どJ.Bollenbergが手がける。ゲストの割には派手さは欠けるが、バックの力量もあり、しっかりと聴かせる。ヴォーカルに関しては可もなく不可もなく…と言ったところだろうか。R.Stoltは2、4、6で参加。
Chance
"Escape to Horizon" ('00)
Museaから出された仏キーボード奏者Laurent SimonnetのソロプロジェクトChanceの2nd。1stではベース、ドラム奏者を迎えていたが、本作ではLaurent Simonnetがプログラムをした物が使用されている。今作の特徴はRoine Stoltを始め、Jean-Luc Payssan(Minimal Vital等)、Georges Pinilla、Patrice Barretの4ギタリストを迎えて製作されている。全編インストで構成されているが、楽曲の構成力が高く、聴き手をグイグイと引っ張って行く。派手さはないが、端正で瑞々しい上品な作風、といった印象(作曲は全てLaurent Simonnet)。ディスク後半には3曲からなる組曲も収められている。Roine Stoltは1、3曲目で客演。
Cross
"The Thrill of Nothingness" ('09)
Hansi cross(g、vo、key)率いるCrossの9枚目。Lollo Andersson(b)、Göran Johnsson(key、perc.)、Tomas Hjort(ds、perc.)からなる。ゲストにViolent SilenceのBruno Edlingが冒頭の"Universe Inside"でリード・ヴォーカル、Tomas Bodinが本編ラストの"Eternity"のムーグ、Crossの初期作品にもゲスト参加しているFriendship TimeのKent Kroon(acc.g)が同じく"Eternity"に参加。Genesisに代表されるようなシンフォニック・ロックの語彙を丁寧に紡ぎあげた、という印象。個人的にはAlan Parsons Projectを思い出させる"Chameleons"が印象的。曲名通り、カメレオンのように表情を変える曲。ギター中心の"Hope"やダークな雰囲気を持つ"Magnifico Giganticus"といったインスト・ナンバーも飽きせずに聴かせる。ジャケットはボーナス・ディスク(7曲入42分弱)付の限定盤。
The D Project
"Shimmering Lights" ('06)
カナダのSenseのギタリストStephane Desbiens(vo、g、key)によるソロ・プロジェクト。Jupitar 9のMathieu Gosselin(b、stick)とDanny Robertson(ds)のリズム隊を迎え、Dandra Poulin(violin)の他、IQのMartin Orford(key)が"End of the Recess"、Glass HammerのFred Schendel(key)が"That's Life"で、そしてThe Flower KingsからはTomas Bodin(key)が"Hide from the Sun"と"September Solitudes"の2曲に参加。実は始めてSenseを聞いた時はさっぱりピンと来なかったのですが、ちょっと耳の掃除をしっかりやって聞き直した方が良さそうですね。全体的に重厚なキーボードのバッキングに時に繊細で時にハードなセンスの良いギターが飛び込む。仕掛けも多く、工夫を凝らしているのも判る。パートによっては非常にヘヴィーにギターがうねる。ある意味、ギタリストらしいサウンドではあるんだけど、プログレ界では珍しいかも。"Hide from the Sun"や"End of Recess"のようなアコースティック主体の肌理の細かい曲と"What is Done is Done"みたいなヘヴィーなナンバーの両者を置くところに好感が持てる。楽曲は全てプロデューサーのFrancis FoyとStephane Desbiensによる。
Iris
"Crossing the Desert" ('96)
仏産ArrakeenやSI MusicのCasino等で活躍したSylvain Gouvernaire(g、p、key)のプロジェクト。Marillionの"Season's End"ツアーのフランス公演で前座を務めた縁でMarillionのリズム隊Ian Mosley(ds)、Pete Trewavas(b)を迎えて制作された。所々、確かにSteve Rotheryを思わせるサウンドやプレイはあるものの、インストという性格上か、Marillionほど叙情性を全面に出ているわけではない。それでもカチッとした曲構成を持ち、佇まいの良いサウンドは好感が持てる。Ian Mosleyのプレイは流石。
David Jackson
"Fractal Bridge" ('96)
このアルバムをどこに置くか、というのは一つの問題でしたが、このアルバムの主役がサウンドビームと呼ばれるMIDIを使用した機材という事で、ここに置きました。David Jacksonのライナーによると、サウンドビームは超音波でもって動きを感知し、それを音に置換える機材。その波形は円錐形で、レンジは25cmから7mにも及ぶと言う。音楽療法の仕事をしていたDavid Jacksonはサウンドビームの開発にも携わり、トレイナーとしても活動しており、"Soundbeam Artistry"という本も書いている。この機材は特に障害のある人達とのコミュニケーションツールとして、また舞踊の分野で活躍をしているようだ。そのサウンドビームを使って、このCDはFieレーベルからPeter Hammillのプロデュースで出された。バッキングは主に複数のサウンドビームの放出によって作られ(つまり、踊り等の動きから取込まれた音)、そこに即興による管等が乗るという構成。が、その音楽性はよくあるニューエイジ物等とは一線を画するもの。優しく愛でるようなサウンドがある一方で、"Three Main Dishes"や"Three Kinds of Rice"ではガムランの音を取込んだり、"Wildman"では正しくPeter Hammillの叫ぶようなギター音にエフェクトをかけた管が呼応するように吹荒れる。そして、ソロはあくまでも雄弁だ。ここにはDavid Jacksonの熱い想いと優しさがある。
Kino
"Picture" ('05)
John Mitchell(vo、g Arena)、John Beck(key It Bites)、Pete Trewavas(b Marillion)、Chris Maitland(ds 元Porcupine Tree)という面子で製作されたプチ・スーパーバンド(?)。個人的には、ブリティッシュロックの「がめ煮」って感じ。素朴で美味しい素材をぶち込んで、芳醇な味わいを作る。"Loser's Day Parade"の中間部にあるビートリーなセクション、Pink Floydあたりから脈々と受継がれた広がりのあるサウンド。そこかしこに何々風というのを発見は出来るかもしれないが、あざとく聞こえないところが好感が持てる。これ、というサウンドを持っている訳ではないが、今後、どう発展していくのか興味が尽きないが…。どうも、John Mitchellという人、一つの事に集中出来ないっぽいタイプで…。次はどうやら、再結成It Bitesらしい。Chris MaitlandはスタジオのみでBob Dalton(It Bites)にスウィッチしたので、Pete Trewavas以外は再結成It Bitesに参画するようだ。これだけのクォリティーを持つものが作れるのだから、出来れば、Kinoに専念してみて欲しいなぁと思うのは私だけではないと思う(Fracis DunneryのいないIt Bitesも、やっぱりピンと来ないし)。
Moon Safari
"A Doorway to Summer" ('05)
Tomas Bodinがバンドと共にプロデュースに関わったデビュー作品。メンバーはPetter Sandstrom(lead vo、harmonica)、Simon Akesson(lead vo、key 現Nightscape)、Johan Westerlund(b)、Anthon Johansson(g)、Tobias Lundgren(ds)となっている。Tomas Bodinはプレイヤーとしてアルバム全体に関わるキーボードによる主題とタイトルトラックでkeyソロを提供、Simon Lundin(Funkservice International)がパーカッションで3曲で参加。Pとクレジットされた人物がスティールギターを2曲で参加している。Tomas Bodinがプロデュースに関わったという事でTFKっぽいと評される事もあるようだが、個人的にはギターサウンドにRoine Stoltっぽさがたまに顔を覗かせる程度で、あまり近いと思わない。プロダクションにしてもアレンジにしても派手さを一切排している。その為、静の部分での細かいニュアンスが丁寧に綴られているのに好感が持てる。こういう部分やアコギの置き方にどこかRenaissanceに近い質感を覚える。極力ハードロック/ヘヴィーメタル系のギターを排しているのも近年のProg系にしては珍しいのではなかろうか?メンバーにはメタル系作品に関わっているのが多いはずなんだけどね。もしかしたら、だからこそかもしれない。これからが楽しみなグループである。
Supernal Endgame
"Touch the Sky Volume 1" ('09)
John Eargle(g、key、b、perc)、Rob Price(vo、ds、perc.)、Dan Pomeroy(g)を中心にゲストを迎えた米国産シンフォニック・ロック。70年代Yesなどを下敷きに聴きやすいヴォーカルを展開する。ほぼ全曲にヴィオリン(Brad Bibbs、Randy Lyle、Katie Price)を擁し、サウンドの充実を図っている。キーボードの音の選び方などは時折Tomas Bodinを思い起こさせるパートもある。"Loving Embrace"はアコースティック・バラードでメロディーの美しさが秀逸。全編複雑になり過ぎずに適度にポップでキャッチーにさせているところは如何にもなクリスチャン・ロック的。歌詞は非常に強いクリスチャン・メッセージを持っている。ライナーにはそういったメッセージに抵抗がある人は純粋に音楽だけを楽しんでください、との旨も。アルバムの半数でRandy George(Neal MorseやAjalonで活躍)がベースを担当。またRoine Stolt(g)が"Grail"で参加。Roine Stoltらしい泣きのギターが聴ける。
Triangulus
"Reliques" ('88)
元RagnarokのPeter Bryngtelsson(g、piano)とDan Johnsson(g、vo、synth)によるグループの2nd(1stは未聴)。Lars Liljegren(Piano)、Hasse Bruniusson(D-Drums)、Roine Stolt(b)、Ove Karlsson(cello元Arbete & Fritid)、Mera Gartz(ds)、Ola Johansson(harmonium)、Per-Ake Holmlander(tuba)、Jorgen Adolfsson(sax元Archimedes Badkar)、Roland Kjejser(sax)、Kjell Westling(sax)、Thomas Lindahl(flute)というメンバー。オープニングのタイトルトラックは11分にも及び、フリーキーでアヴァンギャルドな音を出すものの、これだけが突出している感じ。他では幽玄で静謐さを醸し出す音世界に支配され、その上にジャジーな管が乗るという感じ。
Unifaun ('08)Nad Sylvan(vo、g、key、b、ds、perc.)とBonamici(key)によるプロジェクト。ライナーによると、まず03年にNad SylvanがGenesisのトリビュート・バンドThe Musical Boxをロンドンで見たところから始まり、その1週間後、インターネット上のGenesisのフォーラムでBonamiciが「Genesisへのトリビュートとしてのインスト作品を作った」という書き込みからNad Sylvanはその繋がりに驚きつつも、Bonamiciにコンタクトを取り共作を申し出て出来上がったのが"Maudlin Matter"。そしてNad Sylvanが79年に書いたという"Mr.Marmaduke and the Minister"(オープニングの台詞は発音のせいかFishを思わせる)を仕上げ、徐々に作品を増やし今作の完成となった。ずばり、コンセプトは「Genesisが書かなかった(書くべき)曲を書こう」というもの。そのコンセプト通り、全ての楽曲にGenesisの中後期の息吹を感じる。これが単なる安っぽいトリビュートになっていないのは愛情の為せる業か。"Rehacksis"(その名の通りの曲)、"Finistere"、"Bon Apart"はインスト。"Maudlin Matter"と"Mr.Marmaduke and the Minister"ではRolf "Hat" Holmstromがドラムで参加。こういう音楽性をコンセプトに持つのだから、バンド名はまず間違いなくGenesisの"Dancing with the Moonlit Knight"から取られたのだろう。
Phi Yaan-Zek
"Solar Flare" ('05)
インド人の父、フランス人の母を持ち、ウェールズで育ったギタリストの3rdソロ。因みに前2作はPhillipe Ansari名義。Fabio Trentini(b 元H-Blockx等)、Marco Minnemann(ds ソロやセッション多数)が基本ラインナップで、そこにLalle Larson(p、key)が4曲で参加。Peter Stacey(flute、sax Aberjaber等)、Maggie Tomkins(accordion セッション多数)、Brian Gulland(bassoon 元Gryphon)、Andy Banks(frame ds)、"Psychometamorph"にはBumblefoot(g solo a/k/a Ron Thalどうも最近名前を見ないと思ったら…)が参加、Zak Haipney(trumpet)、Anarion MacIntosh(didjeridoo オーストラリア、アボリジニが使っている笛のような物らしい)等が参加。所謂ギターインスト物に分類されるのだろうが、これシンフォだ。楽曲は様々な音楽スタイルを持ち、ギターを中心に各楽器が華を添えている。Mike Keneallyの"Beautiful"から着想を得た"High"では女性ボーカルのスキャットが入る。Jeff BeckやMahavishunu等が根底にあるのだろうが、ジャズロックという程ゴリ押しでなく、あくまでもスマートにまとめ上げている。




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