Midnight Sun

"Another World" ('97) 栄えあるMidnight Sunの1stアルバム。メンバーは実はノルウェー生まれのPete Sandberg(元Madison、Alien等々)、マルメ・アカデミー・オブ・ミュージック出身のChris Palm(g)、Jonas Reingold(元Down Town Clowns)、Mike D(key、元Emerald)、Anders "Theo" Theander(ds、元Kal P Dal、Eurock、Bewarp)から成る。Anders Theander所有のRoasting Houseスタジオにてレコーディングされた本作はリズム隊によってプロデュースが行われた。作曲もリズム隊+Pete Sandbergによる。冒頭のインストから続く1曲目は正に北欧様式美を踏襲したもの。またJonas Reingoldの随所でブリブリ言うベースもしっかりと主張している。Pete Sandbergにしてはハード&ヘビーの部類に入る楽曲だろうが、少し枯れたブルージーな声が上手くハマっている。3曲目あたりからは、本来のPete Sandbergの得意技であるポップでメロディアスな曲調も続き、Pete Sandbergファンには彼の新しいスタイルも発見出来るという嬉しい作品であろう。
"Above & Beyond" ('98) 北欧メタルに標準を合わせた2nd。前作で見られたAOR色を払拭。その代わり北欧メタル様式美とでも呼べる物が全面に打出されている。ドラムがJohn NorumやGlenn Hughesのプロジェクトに参加した経緯を持つHempo Hildenにチェンジ。Mike Dはセッション扱いにされている。プロデュースはJonas Reingold単独名義になっている。作曲はギターインスト曲を(前作にも収めれれていた)除けば全てPete Sandberg&Jonas Reingoldの手によるもの。オープニングのナレーションからスピーディーな曲へと入る冒頭曲や更に練られた楽曲の数々とハードでありながらも工夫の見られるアルバムに仕上がっている。特筆すべきはJohn Norumが2曲で参加。ギターソロやChris Palmとのギターバトルを披露している。
"Nemesis" ('99) ギターをMagnus Karlsson、ドラムをJaime Salazar(Bad Habit、TFK等)に代えての3rd。前作よりも更に北欧メタル様式美を強く意識した作品となる。重厚なリフ、キーボードによる荘厳な装飾、印象的で太いコーラス等お約束の要素を配備。そこにPete Sandbergの叙情的なボーカルが入る。幾つかのナンバーでは新機軸も見られる。今回もJohn Norumをゲストに迎えた"Dreams"等はその例に漏れないだろう。終盤にかけておまけの感が強くなるが、そのおまけも悪くない。Pete Sandbergの全く違った発声法が聴ける"Ave Maria"、Europeのカバー"Seven Doors Hotel"、そしてMagnus Karlssonによるギターインスト曲が今回も挿入されている。Midnight Sunを聴くならまずはこれから。北欧名盤。Add MusicianとしてBad HabitのHal Johnstonの名前も見えるのが興味深い。
"Metalmachine" ('01) これまでバンドの顔だったPete SandbergからJakob Samuelにチェンジ。元々はドラマーとして北欧シーンで活躍していたがTotem等でボーカリストを務めるようになった。また自己のバンドJekyll & Hydeというバンドも持っている。この交代劇は後期Judas Priest型のメタルに重心を置いた音楽性によるもので、Jakob Samuelのシャウトが全編に響き渡る。歌詞もモロにヘビーメタルというかJudas Priest並みの言葉の羅列。数曲で以前の薫りが漂う事はあるものの、伝統的なヘビーメタルを踏襲した音と捉えた方が良いだろう。1曲、MajesticのRichard Anderssonがゲスト参加しているが、これはJonas ReingoldがMajesticで極秘ゲスト参加した事へのお返しらしい。Magnus Karlssonのギターが随所で光っているのが素晴らしい。

 

Others
まさか、ここに新しいものが加わるとは思ってもみなかったよ…

The Poodles "Metal will Stand Tall" ('06) Midnight SunのラストアルバムでVoを務めたSamuel Jakobを筆頭にChristian Lundqvist(ds)、Pontus Egberg(b 元Lions Share)、Pontus Norgren(g 元Great King Rat)という中堅、というか実はベテラン揃い。スウェーデン版スーパーバンドはこういう感じのものが多い気がする。表題曲は当然、Midnight Sunからのカバー。デュエットをしているのはAlcazarというグループのTess嬢。またゲストヴォーカルと言えば、"Song for You"ではテナー・ヴォーカリストのJonas Samuelsson-Nerbe(Therionのアルバムでも歌ったことがあるみたい)が参加。更にUltravoxのカバー"Dancing with Tears in My Eyes"も披露。作曲陣にはメンバー以外にもMatti Alfonzetti、Tommy Denander、Marcel Jakobと言った名前と共にKaipaのヴォーカリストAleenaの名前も"Shadows"にクレジットされている(Aleena個人が契約しているレーベルと同じみたいですね)。結構、クラシカルな路線を用意しているのに驚いた。もう少し、スリージーなロックンロールタイプを想像していたんだけど…。ある意味、非常に北欧メタルらしい一枚だ。因みにジャケットのサインは直筆だ。HPから直で買ったら付いていた。

 

Small World of TFK

inserted by FC2 system