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Uriah Heep "Sea of Light" ('95) Uriah Heepといえば、勿論David Byron時代なんだけど、本作は低迷を続けていたように聞こえたUriah Heep会心の1枚だと個人的には思う。ジャケットもRoger Deanを久々に起用。Uriah Heepの心意気も伺える。この時のラインナップMick Box(g)、Lee Kerslake(ds)、Trevor Bolder(b)、Phil Lanzon(key)にBernie Shaw(vo)という布陣は実はHeep史の中でも一番長いんじゃないか?特にPhil Lanzonが関わった曲が抜群の出来。サウンドもオルガン・サウンドを中心にガンガンと攻撃的に弾き倒す。また"Mistress of All Time"のようなBernie Shawのヴォーカルを活かした優しさに溢れた曲では中間部にピアノ・ソロを入れたり、と非常にアレンジが良い。そして、Uriah Heepならではのヴォーカル・ハーモニーも健在。今作、最大の聴き所が"Universal Wheels"だろうか?Mick BoxのギターとPhil Lanzonのキーボードが緊張感を高めていく様は圧巻。続く"Fear of Falling"も同様に緊張感を持続させるだけのパワーを持つ楽曲。Trevor Bolderの作曲でリードヴォーカルまでも担当(全4曲で単独で作曲担当)。アルバム中良いアクセントとなっている。プロデュースはバンドとジャーマンメタルを多く手掛けてきたKalle Trapp。個人的には作る音が細いというイメージが強かったプロデューサーなんだけど、今作では良いコンビネーションとなったようだ。
U.K. ('78) 突然のRobert FrippによるKing Crimson解散宣言によって、King Crimsonで培ったロック・ミュージックへの挑戦の場を失ったJohn Wetton(vo、b)とBill Bruford(ds)が更にその音楽性を継続させるためにEddie Jobson(key、violin)とAllan Holdsworth(g)を迎えて製作したアルバム。オープニングの"In the Dead of Night"からサビと同じメロディーと言葉の対比を持つ"By the Light of Day"から"Presto Vivace"から"In the Dead of Night"と"By the Light of Day"を繋げた"Reprise"への流れからして圧倒される。叙情的なAllan Holdsworthのギターが印象的な"Thirty Years"や"Nevermore"のオープニングが素晴らしい。力強いJohn Wettonのヴォーカル、流麗なEddie Jobsonのキーボードやヴィオリン。Bill Brufordのセンスといった強力なアンサンブルはこの4人編成だけが持つ魅力だろう。決して霞むことのない名盤中の名盤。



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M.E.



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