C

Campo Di Marte
"Campo di Marte" ('73)
ジャケットは見ての通り、エグ過ぎる程エグイCampo Di Marte。しかし、中身は絶品。Campo Di Marteは直訳すると"Mars Field"となるそうな。火星の地であり戦いの地、ということらしい。何かしらのコンセプトなりストーリーなりがありそうだけど…如何せんイタリア語はよく判らない…。このアルバムは7つの章からなる。中心となるのはEnrico Rosa(g、mellotron、vo)。そこにMauro Sarti(ds、flute、vo)、Alfredo Barducci(horns、flute、piano、organ、vo)、C.Felice Marcovecchio(ds、vo)、Paul Richard(b、vo)。へヴィーで緊張感ある最初のセクションにメロディアスなヴォーカルが載り、フルートの優しい音に支配される小曲へ。重さと美しさ、混沌と調和。相反する要素がせめぎ合う様は聞いていて圧巻である。特にフルートとアコギが織り成す音世界を後半メロトロンが優しく包み込むようにして新しい展開を見せる"Quinto Tempo"の出来に息を呑む。実は、このバンド、04年に再結成を果たしてツアーをしているのだが、その時のドラマーが何と初代The Flower KingsのJaime Salazarだったもんだから、驚いた…。
Cork
"Speed of Thought" ('99)
Corkというバンド名にもしかして?と思ったら、やっぱりMountainのCorky Laing(ds、vo)だった。自身の名前を冠したバンドに選んだ相棒は何とSpin DoctorsのEric Schenkman(vo、g、b、p)だった。11曲中、Corky Laingがヴォーカルを取った曲は4曲のみ。殆どをEric Schenkmanにリード・ヴォーカルを任せている。また、ゲストにNoel Redding(b)を3曲で迎えている。というクレジットを見たら、レジに持っていかずにいられないだろう。内容はレイド・バックしたロックン・ロール、といったところか。埃っぽくならず、軽妙さが持ち味のナンバーが並ぶ。ギターの切り込み方とかモロにJimi Hendrixな冒頭の"Hail Mary"、似た系列のギターサウンドを持つ"Genuine"の疾走感、重厚な"Pull That String"の3連発の攻撃力でKO。個人的にはドラムビートから入るナスティーなグルーヴを持つCorky Laingがヴォーカルを取る"Sin City"がお気に入り。こういうサウンドは決してなくならないんだよね。
Cinderella
"Long Cold Winter" ('88)
Tom Keifer率いるハードロックバンドの2nd。最初はBon Joviの弟分的な存在でデビュー。PVでのギター回しで一躍(?)有名。世の学生共は学生鞄でギター回しの練習をしたのだ。そんなCinderellaがこの2ndで更に洗練されたハードロックとTom Keiferが大好きなブルーズを一緒くたにアルバムに収めてしまった。オープニングの"Bad Seamstress Blues/Fallin' Apart at the Seams"や表題曲ではブルーズどっぷりなサウンドが飛び出す。そして"Second Wind"や"If You don't Like It"のようなハードロック佳曲、"Don't Know What You Got ('Til It's Gone)"のようなバラードとバラエティに富んだ内容になっているが、絶妙なバランス感覚でアルバムが構成されている。因にドラムはCozy PowellとDenny Carmassiが担当。一応Fred Couryのクレジットもあるけど、確かスタジオ作業に慣れていなくて、良い音が出せなかった、とかいう理由でCozy PowellとDenny Carmassiが呼ばれた記憶がある。

 

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M.E.

 

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